去る平成30年2月28日(水)14:00~16:45に、本事業の共同実施機関である国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所(以下「医薬健栄研」)主催の「男女共同参画事業セミナー」が、茨木市彩都の医薬基盤研究所で開催されました。女性研究者を主な対象に、シミックホールディング株式会社社長室マネジャー、ビジネスモデルイノベーション協会理事の山本伸氏を講師に迎え、デザイン思考とビジネスモデルキャンバスの活用について学ぶワークショップ形式のセミナーには、16名(うち、大阪大学1名、ダイキン工業6名)が参加しました。
はじめに、医薬健栄研 吉武総務課長が、研究やビジネスの場でのイノベーションの必要性と、イノベーションの創出に必要な多様なアイデアの出し方、そのアイデアを形にするためのデザイン思考と、その具体的手法であるビジネスモデルキャンバスの概要を説明。実際に外部資金の獲得や、研究の新たな方向性を探る過程でビジネスモデルキャンバスを活用した事例も報告されました。続いて山本氏がデザイン思考の中で重要なポイントとして、共通言語をもつことと、全体を俯瞰する「鳥の目」、顧客を見る「虫の目」、時代の流れを見る「魚の目」について説明した後、参加者は4つのグループに分かれ、「鳥の目」でビジネスモデルキャンバスを作成するワークを体験しました。
参加者は、「ビジネスモデルキャンバスの要素の中では、価値提案と顧客セグメントが重要とされるが、研究と同じであることわかった」、「ツールで思考は整理できる」と、実践への意欲を抱いた様子です。
医薬健栄研の実施事務局は、今後はダイバーシティ研究環境の実現におけるデザイン思考およびビジネスモデルキャンバスの意義を周知しながら、研究者向けのセミナーを次年度以降も提供したい、と話していました。