平成30年2月22日(木)15:00~16:30に、吹田キャンパス共創イノベーション棟会議室にて、管理職等を対象に「男女協働の意識啓発に関する講演会」を開催し、特定非営利活動法人ジャパン・ウィメンズ・イノベイティブ・ネットワーク(J-Win)理事長の内永ゆか子氏による講演「経営戦略としてのダイバーシティ・マネジメント」を、西尾総長はじめ理事、部局長、事務組織の管理職等71名が聴講しました(うち女性24名)。
内永氏が日本IBM在職時に知ったという「ダイバーシティ(多様性)」という理念は、その後のIBMグループを経営危機から救うキーポイントとなり、急激な社会変化によって新しいビジネスモデルが模索される近年は、重要な経営戦略として日本でも広く認知されるようになりました。テクノロジーが⼈類史上かつてない速度で進歩している今は、組織も個⼈も「仕事のやり⽅をシフトしないと⽣き残れない」時代であり、多様な「異分⼦」の能⼒を活⽤できる組織、多様な価値観を受け⼊れる個⼈が、急速な変化にも対応できるといわれています。
内永氏は、日本IBMで初めての女性取締役となった自らの体験、多くの女性人材を育てた経験から、女性管理職がまだ少ない日本の状況について、女性がキャリアアップした将来に希望を見いだせない現状と、仕事と家庭の両立支援体制の遅れ、異分子を受け入れない形で存続してきた男性主体の組織文化が障壁となっていることを指摘。組織の意思決定の場に女性を迎え入れるために、メンター制度などで女性人材の育成をはかる工夫が必要であることをマネジメント層に訴える一方、女性たちへも「高い目標を持ち、与えられたチャンスは受け取って、乗った馬からは降りないで」と、キャリアの発展・継続に対する意識の向上を呼びかけました。
講演会終了後のアンケートでは聴講者の満足度も高く、「他機関で活躍する女性の話には気づかされることが多い」「管理職になる前の若い世代を含む、多くの人に知ってほしい内容だった」と好評でした。